「イタリアのソファ=ミラノ」だと思っていませんか。実際、名前を聞くブランドの多くはミラノ北部のブリアンツァ地方に集まっています。ところがDEMA(デーマ)は違います。本拠はトスカーナ。ワインと丘陵で知られる、あの土地です。
そしてもうひとつ、DEMAには珍しい特徴があります。ソファとアームチェアしかつくらない。テーブルも収納も手がけません。公式に自社の製品を「highly technical sofas(きわめて技術的なソファ)」と表現するほど、座るものの構造だけを掘り下げてきたブランドです。
この記事では、年に複数回イタリアに通い、2003年から欧州ルートでイタリア家具を扱ってきた立場から、DEMAが何を売りにしているのか、どう選べばいいのかを整理します。
1. DEMAとは — 1962年、トスカーナ生まれのソファ専業ブランド
DEMA(デーマ)は、1962年にイタリア・トスカーナ州のサン・ジミニャーノで創業した家具ブランドです。現在の本社工場はフィレンツェ県モンテスペルトリのマルティニャーナ地区にあり、ここで一貫生産を行っています。
「トスカーナ」であることの意味
イタリア家具の産地といえば、ミラノ北部のブリアンツァが圧倒的です。有名ブランドの多くがこの一帯に集中し、部材の下請けや職人のネットワークもここで完結します。
DEMAはその外側にいます。トスカーナで、自社工場で、自分たちのソファをつくる。産地の集積に頼れない分、工程を自前で抱え込むという選択をしてきたブランドだと理解すると、後述する構造へのこだわりが腑に落ちます。
つくるものを絞っている
DEMAが手がけるのは、ソファ・ソファベッド・アームチェアといった張りぐるみ家具だけです。総合ブランドのように住まい全体を提案するのではなく、座るものに集中する。品揃えの広さで選ぶブランドではない、という点は最初に押さえておいてください。
2. 「highly technical sofas」の中身 — 見えない部分に何が入っているか
ソファは、座ってしまえば中身が見えません。だからこそブランドによって差が出るところでもあります。DEMAが公式に自社を「highly technical sofas」と説明するのは、この見えない部分の話です。
骨格とバネ
- 塗装された金属フレーム:木枠ではなく金属を骨格に使っています
- ミュージックワイヤーサスペンション:ピアノ線を用いたバネで座面を支える方式です
金属フレームは、木部の反りや割れといった経年の変化を受けにくい素材です。ここを起点に設計されている点が、DEMAの構造の出発点になっています。
クッションと張地
- アームはコールドフォーム注入成形:型に発泡材を注入して成形する方法で、狙った形状と硬さを出しやすくなります
- 密度違いのポリウレタン:一種類で埋めるのではなく、部位ごとに密度を変えて使い分けています
- 洗浄・殺菌済みのグースダウン:羽毛を使う部分には処理済みのものを用いています
- フルリムーバブルカバー:カバーは全面取り外せる仕様です
10年保証という自己申告
DEMAはフレームとサスペンションに10年の保証を設定しています。保証年数は、そのブランドが自社の構造をどう見ているかがそのまま出る数字です。骨格とバネに10年——先ほどの金属フレームの話と、きれいにつながります。
なお保証の適用条件は仕入れルートによって異なる場合がありますので、実際のご検討時には個別にご確認ください。
3. 代表モデルとデザイナー
ソファ
DEMAのソファでまず名前が挙がるのがOttomanne(オットマンネ)です。ほかに Altobasso Plus、Dynamic Plus、Babiloniadue、Skyline、Modulor、Newport、Veliero、Alef、Rataplan といったモデルを展開しています。
チェア
アームチェア・チェアでは Peanut、Valentina、Arnold、Betty、Boule、Dada、Flûte、Manhattan、Miami などがあります。名前の付け方に肩の力が入っていないのが、少し可笑しくて、DEMAらしいところでもあります。
デザイナー
DEMAは特定の一人に全面的に委ねるのではなく、複数のデザイナー・スタジオと組んでいます。
- Carlo Bimbi / Azzurra Bimbi
- Marco Agnoli
- Leonardo Dainelli / Marzia Dainelli
- Gianfranco Gualtierotti
- Mauro Lipparini
- Maurizio Manzoni / Roberto Tapinassi
- Archirivolto Design
ひとりの作家性でコレクション全体を染めるタイプではないため、モデルごとに表情が違います。カタログを通しで見て「統一感がない」と感じるとしたら、それはこの体制の裏返しです。
4. DEMAで失敗しない選び方 — 3つのポイント
1. 「構造で選ぶ」ブランドだと理解する
DEMAは、見た目の派手さや知名度で選ぶブランドではありません。金属フレーム、ピアノ線のサスペンション、部位で密度を変えたクッション——価値が集中しているのは座ったときの支え方です。逆に言えば、実際に座ってみないと良さが伝わりにくいブランドでもあります。
2. カバーが外せる前提で張地を選ぶ
フルリムーバブルカバーである以上、張地選びは「一生このまま」ではありません。数年後の張り替えまで視野に入れると、最初の一枚は今の暮らしに合うものを選んで構いません。小さなお子様やペットがいるご家庭では、この仕様そのものが選ぶ理由になります。
3. サイズと搬入経路を先に確定する
イタリアのソファは、日本の住宅の感覚より一回り大きいことが珍しくありません。設置スペースだけでなく、玄関・廊下の幅・階段の折り返し・エレベーターの奥行きまで先に確認しておくと確実です。届いてから入らない、というのが一番つらい失敗です。
中津家具では、この搬入経路の確認から納品後のメンテナンスのご相談まで一貫して承っています。お見積もりは個別に対応いたしますので、ご検討のモデルが決まっていない段階でもお気軽にご相談ください。
5. 中津家具で デーマ を選ぶメリット
中津家具は1957年創業の家具専門店として、2003年から欧州ルートで デーマ を直輸入して販売しており、主要モデルを多数ご納品してきました。仕入れルートにより保証内容・納期・お取扱モデルが異なる場合がございますので、ご検討のモデルについては事前にご相談ください。
- 東京オフィス(青山・予約制)で、ご検討モデルについてご相談いただけます
- 中津ショールーム(大分)では、実際の現物をご覧いただけるアイテムがある時期もあります
- 張地・素材・サイズ選びから、搬入経路・納期のご確認まで一貫してサポートします
- 納品後の経年メンテナンス・お手入れのご相談にも対応します
▶ デーマ の価格・納期を問い合わせる(無料・2営業日以内に回答)
よくあるご質問
Q. DEMA(デーマ)はどこの国のブランドですか?
A. イタリアのブランドです。1962年にトスカーナ州のサン・ジミニャーノで創業し、現在の本社工場はフィレンツェ県モンテスペルトリのマルティニャーナ地区にあります。イタリア家具ブランドの多くがミラノ北部のブリアンツァ地方に集まる中、DEMAがトスカーナを本拠とし自社工場で一貫生産している点は、他社との明確な違いです。
Q. DEMAはソファ以外もつくっていますか?
A. DEMAが手がけているのは、ソファ・ソファベッド・アームチェアといった張りぐるみ家具です。テーブルや収納などは展開しておらず、座るものに特化したブランドです。公式にも自社製品を「highly technical sofas」と表現しており、構造面の技術を軸にしているのが特徴です。
Q. DEMAのソファはなぜ「技術的」と言われるのですか?
A. 見えない内部の構造に理由があります。塗装された金属フレームとミュージックワイヤー(ピアノ線)のサスペンションで座面を支え、アームはコールドフォーム注入成形、クッションは部位ごとに密度の違うポリウレタンを使い分けています。羽毛を使う部分には洗浄・殺菌済みのグースダウンを用い、カバーはフルリムーバブル仕様です。
Q. DEMAのソファに保証はありますか?
A. DEMAはフレームとサスペンションに10年の保証を設定しています。ただし保証内容は仕入れルートにより異なる場合がございますので、ご検討のモデルについては事前にご相談ください。
Q. 中津家具で デーマ を購入できますか?
A. はい。中津家具は1957年創業の家具専門店として、2003年から欧州ルートで デーマ を直輸入して販売しており、Ottomanne(オットマンネ) など主要モデルをお取り扱いしています。仕入れルートにより保証内容・納期・お取扱モデルが異なる場合がございますので、ご検討のモデルについてはお気軽にお問い合わせください。