この記事で紹介する21脚は、どれもいまメーカーが作り続けている名作椅子です。
この記事では、当店に商品ページがある名作椅子21脚を、使う場面(毎日の食卓・くつろぐ1脚・部屋の主役・小さく始める)ごとに紹介します。デザイナーやデザインした年、つくり方は、各メーカーの公式サイトで確かめた内容だけを書いています。価格は当店の商品ページの掲載価格です。
先に結論:使う場面で選ぶと、この4脚です
ほかの17脚と、くわしい話は下に続きます。
毎日の食卓に、まず1脚Yチェア オリジナルサイズ(CH24)ビーチ材ソープフィニッシュ
くつろぐ1脚を長く使いたい2 FAUTEUIL GRAND CONFORT, PETIT MODELE(LC2)(フォートゥイユ グラン コンフォール プティ)1人掛
部屋の主役になる1脚を635 Red and Blue(レッドアンドブルー ラウンジチェア)
小さく始めたいバタフライスツール S-0521RW-ST
参考価格は日本市場参考価格、定価はメーカー希望小売価格(税込)です(2026年10月19日時点の当店掲載)。販売価格は、配送・組立を含めた総額でお見積もりします。品番が分からなくても大丈夫です。通常2営業日以内にご返信します。
毎日の食卓:Yチェア/スーパーレジェーラ/キャブ/チェスカ/MRチェア/チューリップ/セブンチェア/ルイ・ゴースト
くつろぐ1脚:LC2/LC4/バルセロナチェア/ワシリーチェア/ウームチェア/ダイヤモンドチェア/エッグチェア/バニティフェア XC/スパニッシュチェア
部屋の主役:レッドアンドブルー/ジグザグ/ヒルハウス1
小さく始める:バタフライスツール
毎日の食卓で使いたい ─ ダイニングの名作椅子8脚
食事の椅子は毎日座るもので、家族の人数分をそろえることも多くあります。テーブルに合う座面の高さを確かめ、何脚そろえるかで予算を考えます。
Yチェア(CH24)|ハンス J. ウェグナー(1949年)
ウェグナーがカール・ハンセン&サンのために最初にデザインした椅子で、同社が1950年から作り続けています。Y字の背もたれが名前の由来です。座はペーパーコードを手で編んだもので、1脚に約120メートルを使い、熟練の職人でも編むのに約1時間かかるとされています(カール・ハンセン&サン)。樹種・仕上げ別の価格はYチェアの記事にまとめています。

699 スーパーレジェーラ|ジオ・ポンティ(1957年)
名前は「とても軽い」という意味です。脚の断面を18mmの三角形まで細くし、カッシーナは重さを「最小1,700g」としています。ポンティとカッシーナが一緒に開発し、1957年から作られています。日本のカッシーナ・イクスシーは、ニューヨーク近代美術館の所蔵作品として紹介しています。
412 キャブ|マリオ・ベリーニ(1977年)
鋼管のフレームに革のカバーをかぶせ、仕立て服のようにファスナーで閉じる椅子です。カッシーナは、骨格と皮膚の関係から着想したと説明しています。カッシーナ・イクスシーは、ニューヨーク近代美術館の所蔵作品として紹介しています。ほかのカッシーナの椅子はこちらの記事でも紹介しています。
チェスカ チェア|マルセル・ブロイヤー(1928年)
曲げたスチールパイプで座を片側から支える、片持ち(カンチレバー)の椅子です。当初は「B32」と呼ばれ、のちにブロイヤーの家具の権利を得たイタリアのディノ・ガヴィーナが、ブロイヤーの娘フランチェスカにちなんで「チェスカ」と名付けました。ノルはガヴィーナの会社を買収し、1968年にこの椅子を発売しています(ノル)。
MRチェア|ミース・ファン・デル・ローエ(1927年)
スチールパイプを曲げて座を片持ちで支える椅子で、座ると適度にしなります。ミースは1948年に、この椅子を含む家具の独占的な製造権をノルに与えています(ノル)。

チューリップ アームチェア|エーロ・サーリネン(1957年)
テーブルや椅子の下に脚がごちゃごちゃと並ぶのをなくしたい、というサーリネンの考えから生まれた、1本脚のペデスタル・コレクションの椅子です。座はファイバーグラスの成形シェル、脚はアルミの鋳物です。デザインした年は、ノル欧州版の表記で1957年です。
セブンチェア|アルネ・ヤコブセン(1955年)
9層のベニヤを重ねた成形合板のシェルで、細い形に強さとしなやかさを持たせています(フリッツ・ハンセン)。1952年のアリンコチェア(アントチェア)の後に生まれた椅子です。フリッツ・ハンセンの椅子はフリッツ・ハンセンの記事にまとめています。
ルイ・ゴースト|フィリップ・スタルク(2002年)
ルイ15世様式の椅子を、透明なポリカーボネートで、ひとつの金型から一体に成形した椅子です(カルテル)。組み立ての継ぎ目がなく、6脚まで重ねられ、屋外でも使えます。名作椅子の中では手の届きやすい価格です。
脚数や張地が決まっていなくても大丈夫です。テーブルの大きさと人数をお知らせください。 脚数をそろえた総額を見積もる(無料) →
くつろぐ1脚を長く使いたい ─ ラウンジチェアの名作9脚
リビングに置く1脚は、多くはダイニングの椅子より座面が低く、奥行きがあります。置く場所の広さと、座ったときの姿勢(起きて本を読む・もたれてくつろぐ・寝そべる)で選びます。
LC2|ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ペリアン(1928年)
くつろいで会話するための椅子として生まれ、1929年のパリのサロン・ドートンヌに出展されました。金属のフレームとクッションを分けた作りです。カッシーナは1964年の契約で製造販売の権利を得て、1965年から作っています。ル・コルビュジエ財団などが監修し、作者の署名・ロゴ・製造番号が刻まれます(カッシーナ)。くわしくはLC2の記事と正規品とリプロダクトの違いにまとめています。

LC4|ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ペリアン(1928年)
1929年のサロン・ドートンヌに出展された寝椅子です。寝そべる部分の枠を台座の上で動かして角度を変え、台座の横棒を覆うゴム管との摩擦で、どの角度でも止まります。1929年に3人の名義で特許が取られています(カッシーナ)。カッシーナ・イクスシーは、ル・コルビュジエが「休養の為の機械」と呼んだ寝椅子と紹介しています。

バルセロナチェア|ミース・ファン・デル・ローエ(1929年)
1929年のバルセロナ万博のドイツ館のためにデザインされ、館内にスペイン国王夫妻のための椅子として置かれました。ノルはミース本人から製造権を得て作っています。クッションは40枚のパネルを手作業で縁取りし、ボタンで留めたものです(ノル)。価格と選び方はバルセロナチェアの記事にまとめています。

ワシリーチェア|マルセル・ブロイヤー(1925年)
曲げたスチールパイプのフレームに、厚い牛革を張った椅子です。自転車のパイプから着想したとされます。名前は画家ワシリー・カンディンスキーにちなみます。ノルは1968年に、ブロイヤーの家具の権利を持っていたイタリアのガヴィーナの会社を買収し、それ以来この椅子を作り続けています(ノル)。

ウームチェア|エーロ・サーリネン(1948年)
フローレンス・ノルの「クッションでいっぱいのかごのような椅子」という求めに応えて1946年にデザインされ、1948年に「Model 70」として発表されました(ノル)。
ダイヤモンドチェア|ハリー・ベルトイア(1952年)
鋼線(スチールロッド)を溶接して形づくった椅子です。ベルトイアは1950年にペンシルベニア州にあるノルの工場の一角に金属の工房を構え、ノルは家具を作ることを求めずに自由に創作させました。ベルトイアは自分のワイヤーの椅子について「大部分が空気でできている」と語っています(ノル)。

エッグチェア|アルネ・ヤコブセン(1958年)
コペンハーゲンのSASロイヤルホテルのために、スワンチェアと同じ1958年にデザインされた椅子です。ヤコブセンは自分のガレージで、ワイヤーと石膏で試作を繰り返して形を探りました(フリッツ・ハンセン)。
バニティフェア XC|ポルトローナ・フラウ(1930年のモデル904から)
元になった「モデル904」は、ポルトローナ・フラウが1930年に生産を始めたアームチェアで、1984年から「バニティフェア」の名で知られています。XCは、その90周年を記念して、ロベルト・ラッツェローニがプロポーションを見直し、より快適にしたものです(ポルトローナ・フラウ)。ポルトローナ・フラウのアームチェアはこちらの記事でも紹介しています。

スパニッシュチェア|ボーエ・モーエンセン(1958年)
スペインのアンダルシアを旅して見た、幅の広いアームの椅子から着想した椅子です。無垢材のフレームに植物タンニンでなめしたサドルレザーを張り、革が伸びたらストラップで締め直せます(フレデリシア)。デンマークの椅子はフレデリシアの記事でも紹介しています。
座り心地を確かめたい方は、東京事務所(青山・予約制)と中津本店でご相談ください。展示の有無は商品により異なります。 来店を予約する →
部屋の主役にしたい ─ 建築家がつくった椅子3脚
座り心地に加えて、形そのものを楽しむ椅子です。窓辺や玄関、書斎などに1脚だけ置く使い方もあります。
レッドアンドブルー|ヘーリット・トーマス・リートフェルト(1918年)
1918年に無塗装で生まれ、1923年ごろに部材ごとに色を塗り分けて、いまの姿になりました。フレームはビーチ材の無垢で、木の継ぎ手と木釘だけで組んでいます。カッシーナは1972年にリートフェルトの遺族から独占的な複製の権利を得て、1973年から作っています(カッシーナ)。
ジグザグ|ヘーリット・トーマス・リートフェルト(1934年)
4枚の板をZ字につないだ、片持ち構造の無垢材の椅子の早い例です。継ぎ手は蟻組みです(カッシーナ)。カッシーナ・イクスシーは、金属のジョイントを使わずに作っていると紹介しています。カッシーナが最初に作ったリートフェルトの作品は、この椅子とレッドアンドブルーの2脚でした。
ヒルハウス1|チャールズ・レニー・マッキントッシュ(1902年)
スコットランド・グラスゴー近郊のヘレンズバラに建てられた住宅「ヒルハウス」のためにデザインされた、高い背もたれの椅子です。フレームはアッシュ材の黒染めです。カッシーナは1973年にマッキントッシュの作品の再生産の権利を得て、これを機に名作家具のコレクション「イ・マエストリ」を始めました(カッシーナ)。

小さく始めたい ─ 日本の名作スツール
最初の1脚から大きな椅子を選ばなくても大丈夫です。玄関や寝室に置けるスツールから始める方法もあります。
バタフライスツール|柳宗理(1956年)
同じ形の成形合板を2枚向かい合わせにして、1本の真鍮の金具と2組のボルトナットだけで留めたスツールです。数年の研究開発を経て、1956年に銀座・松屋の柳工業デザイン研究会展で発表されました。作っているのは天童木工です(天童木工)。ニューヨーク近代美術館は1958年からこのスツールを所蔵しています(MoMAの所蔵記録)。天童木工の椅子は天童木工の記事にまとめています。
名作椅子を選ぶ前に ─ 本物と複製品・座面の高さ・置き場所
- 本物と複製品(リプロダクト):名作椅子には、形をまねた複製品も出回っています。この記事の椅子は、どれもそれぞれのメーカーの製品です。見分け方はLC2の正規品とリプロダクトの記事にまとめています。
- 座面の高さ:ダイニングでは、テーブルの天板と座面の高さの差(差尺)は27〜30cmが目安といわれます。この記事のダイニングの椅子は、当店掲載の座面の高さが45〜47cmなので、天板の高さは72〜77cmが目安です。お使いのテーブルの高さを測ってからお選びください。
- 置き場所:ラウンジチェアは奥行きが要ります。LC4は長さ160cm、バルセロナチェアは奥行き77cmです。前に足を伸ばす場所も考えておきます。
置けるか、テーブルに合うか迷ったら、部屋の写真と寸法を送ってください。 LINEで写真を送って相談 →
価格の目安 ─ ダイニングの椅子を4脚そろえるとき
当店の掲載価格は、海外ブランドは日本市場参考価格、天童木工は定価(メーカー希望小売価格・税込)です。販売価格は、商品代・配送料・組立費を含めた総額でお見積もりします。価格を載せていない椅子(セブンチェア・エッグチェア・スパニッシュチェア)も、お見積もりでご案内します。
ダイニングの椅子を4脚そろえたときの合計は、たとえば次のとおりです。
組み合わせが決まっていなくても大丈夫です。ご予算と置き場所をお知らせいただければ、その範囲でご提案します。 この内容で総額を見積もる(無料) →
よくあるご質問
Q. 名作椅子とは、どんな椅子のことですか?
A. 決まった定義はありません。この記事では、いまもメーカーが作り続けていて、デザインの歴史で名前が挙がる椅子を選びました。当店に商品ページがあるものに限っています。
Q. リプロダクト(ジェネリック)とは何が違いますか?
A. 形をまねた複製品で、デザイナーや権利を持つ側と契約したメーカーの製品ではありません。たとえばカッシーナのLCシリーズには、作者の署名・ロゴ・製造番号が刻まれます。
Q. いちばん手の届きやすい名作椅子は?
A. この記事で価格を載せている椅子の中では、天童木工のバタフライスツール(定価82,500円)と、カルテルのルイ・ゴーストです。
Q. 価格が載っていない椅子は買えますか?
A. はい。セブンチェア・エッグチェア・スパニッシュチェアは価格を載せていませんが、色や張地などの仕様をうかがって、お見積もりでご案内します。
Q. 実物を見られますか?
A. 東京事務所(青山・予約制)と中津本店でご相談いただけます。展示の有無は商品により異なるので、来店のご予約の際にお尋ねください。
名作椅子のお見積もりは3ステップです
- 1品番か写真を送る品番が分からなくても、商品ページのURLや写真で大丈夫です
- 2通常2営業日以内に総額商品代・配送料・組立費を含む総額をお送りします
- 3実物は東京・中津で東京事務所(青山・予約制)と中津本店でご覧いただけます。展示の有無は商品により異なります
お電話 0120-211-390(通話無料・受付 10:00〜18:00)でも承ります。
この記事の価格・寸法は、2026年10月19日時点の当店の商品ページの掲載内容です。デザイナー・デザインした年・製造の経緯は、各メーカーの公式サイトの記載によります。価格は改定されることがあります。最新の総額はお見積もりでご案内します。









