壁面収納は、家具の中で唯一「寸法を間違えると入らない」カテゴリです。
ソファなら多少大きくても置けます。テーブルも同じです。しかし壁面収納は、 幅が3cm足りないだけで、その壁には設置できません。
この記事では、Molteni&C の収納家具をご検討中の方に向けて、 図面には出てこないが、現場で必ず確認すべき3か所をご説明します。
この記事の結論
- 図面の寸法は壁芯。実際に置ける幅は、床から10cm上で測る
- 確認すべきは巾木・コンセント・下地の3か所。すべて発注前に決める事項
- 寸法が合っても搬入経路(玄関・廊下の角・エレベーター)で詰まることがある
- 収納量はいまの持ち物が7割に収まる容量で計画する
1. 図面の寸法と、実際に置ける寸法は違う
「壁の幅は280cmです」というご連絡をいただくことがあります。しかしその280cmは、 多くの場合、図面上の壁芯(かべしん)から測った数字です。
実際に家具を置けるのは、仕上がった壁の内側。ここに差が出ます。
①巾木(はばき)
壁と床の境目にある、高さ5〜10cm程度の細い板です。 この厚み分(多くは1〜2cm)、家具は壁から浮きます。
壁面収納を壁にぴったり寄せたい場合、巾木を避ける加工(巾木欠き)が必要になることがあります。 これは発注前に決めておく事項です。届いてからでは対応できません。
②コンセント・スイッチ・エアコン配管
壁面収納の背面にコンセントがあると、プラグの厚み分だけ家具が前に出ます。 奥行きが変わるだけでなく、そのコンセントが使えなくなるという問題も起きます。
テレビボードを兼ねる場合は特に重要です。 背面の配線をどう通すかは、家具の構成を決める段階で織り込む必要があります。
③下地(したじ)
壁付けタイプ、あるいは転倒防止を壁に固定する場合、 ビスが効く下地が入っているかどうかが決定的です。
石膏ボードだけの壁にはビスが効きません。下地の位置は壁を叩いても分かりにくく、 下地センサーで確認するのが確実です。新築の場合は、 設計段階で「ここに壁面収納を付けたい」と伝えておけば、下地を入れてもらえます。
2. 測っていただきたい5つの数字
お問い合わせの際、次の5つがあると具体的なご提案ができます。
| 測る場所 | なぜ必要か |
|---|---|
| 壁の幅(床から10cm上) | 巾木を避けた実寸。ここが設置可能な最大幅です |
| 天井までの高さ | 上置きを付けられるか、圧迫感が出ないかの判断に使います |
| 壁からの奥行き余裕 | 扉の開閉と、人が前を通れるかを確認します |
| コンセントの位置と高さ | 背面加工の要否を判断します |
| 窓・ドア枠までの距離 | 開閉に干渉しないかを確認します |
※ すべてcm単位で、迷ったら小さいほうの数字をお知らせください。
スマートフォンで壁全体の写真を撮っていただくと、 数字だけでは分からない情報(巾木の形、コンセントの種類、窓枠の張り出し)が読み取れます。 メジャーを当てた状態で撮っていただけると、なお確実です。
3. 搬入経路の確認
寸法が合っていても、部屋まで運べなければ設置できません。
壁面収納は分割して搬入するのが一般的ですが、それでも1枚あたりの寸法は大きいです。 次の3か所を確認してください。
- 玄関の開口|ドアを外した状態の幅と高さ。
- 廊下の曲がり角|直角に曲がるとき、対角線が通るか。ここが最も詰まります。
- エレベーター|幅・奥行き・高さ、そして天井の点検口が開くか。 長尺物は点検口から斜めに立てて運びます。
マンションの場合、階段搬入になると別途費用が発生することがあります。 これも見積もりの段階でお伝えします。
4. 当店の Molteni&C 掲載状況
当店は Molteni&C を87点掲載しており、うち87点は価格を公開しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 掲載点数 | 87点 |
| 価格を公開している点数 | 87点 |
| 収納系の掲載点数 | 8点 |
| 最も低い価格 | 214,500円 |
| 最も高い価格 | 5,754,100円 |
| 中央値 | 1,215,500円 |
※ 当サイトの掲載価格(2026年8月時点・税込)を集計。
壁面収納は構成品を組み合わせて作るため、掲載しているのは構成の一例です。 お部屋の寸法に合わせた構成を、図面でご提案します。
出典:当サイト「ご購入の流れ」「サポート」「よくあるご質問」に掲載している方針
納期|在庫がある場合は約10日前後でお届けします。在庫がない場合はメーカーへ発注・製造・輸入となるため、数ヶ月お時間をいただく場合がございます。
送料|佐川急便による一般配送は送料無料です(玄関先までの軒先渡し/組立・設置費は含みません)。大型家具は組立設置付配送となり、別途お見積もりします。
仕入れ|仕入れルートにより、メーカー保証の内容・納期・お取扱いできるモデルが異なる場合があります。ご検討中のモデルは事前にお問い合わせいただければ、保証・納期を含めて具体的にご案内します。
5. ご相談から設置までの流れ
- 寸法と写真をお送りいただく|上記5点+壁全体の写真。
- 構成のご提案|寸法に収まる構成を図面でお出しします。
- お見積もり|商品代・配送料・組立費を含む総額。通常2営業日以内、無料です。
- 仕様の確定・発注|扉の仕上げ、内部の棚割り、巾木欠きの要否をここで決めます。
- 製造・輸入|在庫がない場合は数ヶ月お時間をいただきます。
- 配送・組立設置|大型家具は組立設置付でお伺いします。
特に4番の「仕様の確定」が後戻りできない地点です。 ここまでに巾木・コンセント・下地の3点を潰しておきます。
7. 収納量をどう見積もるか
寸法の次に多いご相談が、「どれくらい入るか分からない」です。
いま持っているものを測る
最も確実なのは、いま収納しているものの実寸を測ることです。 特に次の3つは、あとから「入らなかった」となりやすい項目です。
- 本の高さ|文庫・新書・単行本・A4資料で高さが違います。 最も背の高いものが入る棚の高さが必要です。
- AV機器の奥行きと発熱|アンプやレコーダーは背面に配線スペースが要り、 密閉すると熱がこもります。背面に開口が必要かどうかを構成段階で決めます。
- 飾りたいものの大きさ|器や写真立てを飾る棚は、 詰めすぎると見え方が悪くなります。実際に置くものより余裕を見てください。
「7割で計画する」
収納は満杯を前提に計画すると、数年で破綻します。 新しく買うもの、増えるものが必ずあるためです。
当店では、いまの持ち物が7割程度に収まる容量をおすすめしています。 残りの3割が、これから増えるものの余地になります。
8. 扉と内部の決め方
扉の有無
オープン棚は取り出しやすく、見せる収納に向きます。ただしホコリがたまります。 扉付きはホコリを防げますが、開ける動作が1つ増えます。
実務的な判断としては、毎日触るものはオープン、季節ものや見せたくないものは扉付き。 壁面収納は組み合わせられるので、両方を使い分けるのが現実的です。
扉の開き方
開き扉は前に人が立つスペースが要ります。通路が狭い場合は引き戸のほうが使いやすいことがあります。 上開き(フラップ)は、開けたときに頭の高さに来ないか確認してください。
内部の棚割り
可動棚にしておくと、あとから調整できます。 固定棚のほうがすっきりしますが、収納するものが変わったときに動かせません。
この3点は、発注前に決めておく必要がある事項です。 図面をお出しする段階でご相談しながら決めていきます。
6. 実物と素材サンプル
東京事務所(青山・予約制)と中津本店(大分県中津市)で、 Molteni&C を含む各ブランドの実物と素材サンプルをご覧いただけます。
扉の仕上げは、カタログの色見本と、実際の面積で見たときの印象が変わります。 壁一面に広がる家具なので、小さなサンプルでの判断は避けたほうがよい部分です。
関連記事:Molteni&C 完全ガイド、 Poliform のワードローブ、 ホームオフィスの構成。
9. 新築・リノベーションでご検討の方へ
これから建てる・改装する段階であれば、家具を後から入れるより、はるかに有利な選択ができます。
設計段階で伝えておくと得られるもの
- 下地|「ここに壁面収納を付けたい」と伝えておけば、その位置に下地を入れてもらえます。 後からでは壁を開けることになります。
- コンセントの位置|家具の背面に来ないよう、あらかじめずらしてもらえます。 これだけで奥行きが数cm変わります。
- 巾木の納まり|家具を置く面だけ巾木をなくす、という設計が可能な場合があります。
- 照明の位置|収納の上にダウンライトが来ると、扉を開けたときに影ができます。 先に分かっていれば調整できます。
いつ相談すればよいか
間取りが固まった段階が理想です。図面をお送りいただければ、 「この壁ならこの構成が入ります」というところまでご提案できます。
ただし発注は、現場の実寸が測れる段階まで待ちます。 図面と実際の仕上がりには差が出るためです。相談は早く、発注は実寸が出てから。これが原則です。
関連記事:リノベーションと家具の納期、 家づくりとインテリアの順番。
お見積もりは無料です。商品代・配送料・組立費を含む総額を、通常2営業日以内にご返信します。
モデル名が決まっていない段階でも構いません。お部屋の寸法とご予算をお知らせいただければ、その範囲でご提案します。
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よくあるご質問
Q. 壁面収納を頼むとき、何を測ればよいですか?
A. 5つあります。①壁の幅(床から10cm上で測る=巾木を避けた実寸)②天井までの高さ ③壁からの奥行き余裕 ④コンセントの位置と高さ ⑤窓・ドア枠までの距離。あわせて壁全体の写真をお送りいただくと、巾木の形やコンセントの種類など数字に出ない情報が読み取れます。
Q. 巾木があると壁にぴったり付けられませんか?
A. 巾木の厚み分(多くは1〜2cm)、家具は壁から浮きます。壁に寄せたい場合は巾木を避ける加工(巾木欠き)が必要で、これは発注前に決めておく事項です。届いてからの対応はできませんので、ご相談の段階で壁の写真をお送りください。
Q. 壁面収納の背面にコンセントがある場合はどうなりますか?
A. プラグの厚み分だけ家具が前に出ます。またそのコンセントが使えなくなる場合があります。テレビボードを兼ねる場合は背面の配線経路を家具の構成段階で決める必要があるため、コンセントの位置と高さを事前にお知らせください。
Q. マンションですが搬入できるか不安です。
A. 玄関の開口(ドアを外した状態)、廊下の曲がり角の対角線、エレベーターの幅・奥行き・高さと天井点検口の有無、この3か所をご確認ください。写真をお送りいただければこちらで判断します。階段搬入になる場合は別途費用が発生することがあり、お見積もりの段階でお伝えします。