数十年にわたり生産ラインから外れていたカール・ハンセン＆サンのCH22ラウンジチェアが、2016年に再び生産を開始しました。一見したところ、ウェグナーチェアの大きく特徴的な木製の背もたれと、カバーキャップが見えることに気づくかもしれないが、チェアをよく観察すると、ウェグナーの特徴とそのディテールがさらに明らかになってきます。例えば、側面では、アームサポートがサイドストレッチャーを包み込み、シートフレームはアームレストの下でのみ幅いっぱいに広がり、アームレストを最適に支えていることがわかります。背もたれでは、シートのペーパーコードがシートフレームを回り込み、背もたれレールの水平の溝を通って下がっています。シートの前面には2つの洗練された接合部があり、前脚が手作業で組み立てられたコーナーを通って上に導かれています。

生産は近代化されましたが、CH22は1950年にカール・ハンセンの家族経営の工房で、ウェグナーが製造に参加した当時と同じ職人技の原則に基づいて製造されています。その一方で、近代化によって精度が向上し、当初は丸く製造されていた前脚が、今ではチェアの後ろ脚と同じ形状になりました。つまり、ウェグナーが当初技術図面に描いていた、座枠に脚を通し、くさびを使ってロックするという設計図通りに作られるようになったのです。