ブランド

Molteni & C(モルテーニ) Round D.154.5アームチェア

長年の歴史に高い美的感覚と技術をプラスしたMolteni & C(モルテーニ)

Molteni & C(以下、モルテーニ)の名は、1920年代からイタリアで一流の家具職人として高品質な材料と職人技を駆使した家具作りで名声を高めた創業者、アンジェロ・モルテーニ(Angelo Molteni)に由来します。1934年の創業から現在まで、ミラノを拠点にモルテーニ家によって承継されてきた、イタリアを代表する由緒正しい高級家具ブランドの一つです。

モルテーニにはソファ、ダイニングテーブル、ベッド、収納家具、照明器具に至るまで、多彩なレパートリーがあります。シンプルで上質な素材を使用し優れた機能性と美的感覚を兼ね揃えた作品の数々は、世界の多くの人々を魅了してきました。有名デザイナーとの協業も多く、現代美術館に展示されるような美しく洗練された家具を次々と生み出し、高級住宅やリゾートホテルでも多く採用される老舗ブランドです。

また、モルテーニは時代にふさわしい進化を遂げ、製造過程での環境配慮についても力を入れています。近年では再生可能エネルギーの利用や廃棄物の最小化などの取り組みを行った上で、長年の歴史と高い技術力に現代的な要素を加え、デザインだけではない一流の家具を提供し続けているのです。

今回は、モルテーニの中でも特にその独創的な美しさと抜群の座り心地から、世界中で高く評価される『Round D.154.5』アームチェアを紹介します。20世紀のイタリアを代表する建築家・デザイナーであるジオ・ポンティが遺した傑作を、あらゆる角度からモルテーニが徹底的に研究し2021年に復刻させました。

優雅さと機能性のトータルバランスに優れた『Round D.154.5』アームチェア

『Round D.154.5』アームチェアは、20世紀モダンデザインの先駆者の一人として知られる、ジオ・ポンティによってデザインされました。ジオ・ポンティのデザインの転換期となった1950年代前半に原案が発表され、その後の彼の建築プロジェクトの家具として多用していたことでも知られる名作椅子です。

クラッシックな雰囲気の中にモダンインテリアにも対応する優雅さを持ち、独創的で上品なフォルムが印象的な『Round D.154.5』アームチェア。椅子としての使い勝手の良さや快適性、耐久性を兼ね揃えており、20世紀のモダンデザインを牽引したジオ・ポンティの才能と、長い歴史と高い技術を誇るモルテーニならではの完成度の高さを堪能することができる逸品です。

『Round D.154.5』アームチェアは美しい曲線を描く木製フレームに金属製の脚部など「Otto Pezzi」と呼ばれる8つのパーツで構成されており、デザインの特徴であり「ソープバー」とも呼ばれる座面と背もたれの丸みを帯びた形状から『Round D.154.5』と名付けられました。ジオ・ポンティの遺した図面や資料から全てのパーツがモルテーニによって徹底的に研究され、トータルバランスの優れた椅子に仕上げられています。

柔らかく厚みのある座面には、Viplaという高度な製造技術を必要とするクッション素材が用いられました。背もたれも腰のカーブに沿って体にフィットするだけでなく、程よい硬さで体を支え正しい姿勢を維持してくれます。脚部は均等に重心を支えるように配置されており、『Round D.154.5』アームチェアは非常に満足度が高い座り心地を実現しています。

さらに、軽量で持ち運びがしやすく、使用しない際にはスタッキングして収納したり隅に寄せてスペースを節約したりできることも特筆すべき点です。

クッションカバーは、モルテーニコレクションの全ての布地やレザー素材の中から自由に選べ、脚部の塗装仕上げについても2種類から選択でき、空間の中で個性を発揮しトータルコーディネートができるのも『Round D.154.5』アームチェアの魅力の一つです。

また、アッシュ材を用いた木部や100%リサイクル可能なアルミニウムなど、環境に配慮された生産プロセスを経た耐久性のある素材が用いられ、モルテーニの目指す持続可能性の高い作品へと仕上げられています。

時代に左右されることなく愛されるデザインに、インテリアの中で快適に過ごすことができるようモルテーニの細心の工夫が詰め込まれた『Round D.154.5』アームチェア。住宅だけでなくオフィスや公共空間の優雅なアクセントとしてレイアウトされることも多い、美的感覚と快適性、耐久性に優れた完成度の高いスタイリッシュな椅子です。

デザイナーGio Ponti(ジオ・ポンティ

ジョバンニ・“ジオ”・ポンティ(Giovanni Gio Ponti /1891〜1979)

現代の建築家やデザイナーにも多くの影響を与え続けている、20世紀を代表するモダンデザインの先駆者の一人。1891年にミラノ(イタリア)で生まれ、建築家、デザイナー、出版者、そして教育者として知られている。ポンティの手がけた数々の建築物は自身がデザインした家具や照明器具などと共に、20世紀のイタリアにおける重要な遺産として高く評価されている。

独自の哲学に基づいた機能性と美しさを両立させる革新的なデザインで、建築や家具以外にも多くの作品が世界中の美術館やコレクションに収められている。彼のデザインは、単に美しく見えるだけでなく、人々の生活を豊かにするために機能するよう設計されている。デザイン界の幅広い分野で活躍する傍ら美術学校や建築学校で教鞭を取り、長年にわたって多くの才能あるデザイナーを支援し育成を行なった。